久々のエントリ…このひと月、事故にあったり結婚式があったりお葬式があったりNINがあったりSunn 0)))があったりと忙殺されてましたが、どうにか無事にChris Cornellのアルバムをこの週末購入して聴きましたよ!
毎朝ニュースアラートをもらうたび、ああ帰り買って帰ろうかと思うのに夕方は忘れているという有様でした…生活に追われると人間ダメだね…
色々絶望したりもうお別れねなどとオフィシャルサイトのトップ画面に対して言ってみたりしてましたが、とおしで聴いていたら結構よかったです……
毎度のことながらアサハカ。
あれだけ懸念していたバンドの弱さもリリーホワイトマジックなのかなんなのか、あっさりと聴きやすい演奏になってました。考えてみりゃバンドじゃないんだか らこのくらい引っ込んだ演奏でいいのかもしれない。しかし前回のソロ作のことを考えても、かなり個性のあるバンドとやってたから(本職バンドの Eleven)ここまでボーカル主体なのは初めてなのかもしれないですね。
演奏から引き出される曲やら歌やらというのがユニットによって変わるCornellおじさまですが、今回のアルバムを聴いてみると、AUDIOSLAVEのときのリズム感のなさが解消されてました。
だいたいがタメが重いためのっぺりする癖があるシンガーなので、演奏の方で引っ張ってく方がいい歌になるんですが(SOUDNGARDEN時にそれは分かってた感じ)、AUDIOSLAVEだとそのタメの重さにみんながつきあってしまってたんだなーと今更思いました…気ぃ使うバンドだったんだね…
そういうわけでさらにソフィスティケイトされ聴きやすくなっております。曲じたいはAUDIOSLAVEの3rdでやってたことにもう片鱗が見えてたんだけど、いかにもメロ頑張ってます的な歌も減ってより自然になりました。歌はますます良い。今望める最高かも…いいなあライブ見れる人…。
曲はわたしは"She'll never be your man"やなんかのブラック風味にCMJオルタナ風なアレンジの曲が好きかな…
例のOtis ReddingだのTom Waitsはどこにも影響は見れませんが(ジャケデザインがモータウンでスタックスしてるところは確かにOtis Reddingやらの影響かもしれん)むしろあれじゃないかな、Claptonのソロ初期みたいなブラックミュージックへのアプローチ。"Revelations"からそうだっていえばそうですが。そして"Safe and Sound"やら”Finally Forever”の西海岸〜なスケールの曲とか…
"Dissaparing act"、"Scar on the sky"もいい。インディロック風で自由にやってる風なのにものすごく聴きやすい。
歌詞もたたみかけるような言葉の多さながら、歌が語りかけてくるような印象深いフレーズがたくさんあるかんじ…"Killing birds"とか。でっけえ男になったんだなあ。懐が深いというかなんというか。007の続きか自分のことか混ざってるかんじ。
中盤以降からどんどんよくなります。本当に、今望める最高でなんだろうなあ。ライブも月の三分の二をやるスケジュールを組んでいるし、相当に節制して真剣にやってるんだろうなと思う。
もっと早くに飲み込んでおくべきことだったんだけど、もう毒もないし、かつて最大の魅力だった、見た事もないような過剰な演奏や過剰な歌唱をしながらケロリとしているような所もない。口で説明しようとすればオーセンティックだとしか言いようもない音だけれど、体力勝負で押し切るスケール感がなんというか人間ばなれしてるというか、異質なエッジがあったこととかも、すっかり過去になった。
今は昔よりもずっと技術的で慎重な音を作る。
昔はまあ慎重でもあったんだろうけども、なんというかこう…神の子
みたいな所があったんだよね。演奏と歌だけで自然現象のように、日食とかそういう奇跡が起きてるようなバンドの一員だったんでした。当時はそう思ったんだよ。今もそういうものを聴いたし見たと思う。そんな中に彼の歌詞など個人的なものがにじみ出て来るみたいな。
比喩がよくわからないうえ、崇め奉っててもうしわけありませんが…
ただ今も、曲や歌い回しに個性というか素というか、癖として出て来るものがあって、それを最近は過去の貯金で出来ることしかしてないと思ってがっかりしたけど、それを言うのはもう酷というかわたしの我侭なんだなと思いました。
同時にそういう感想を抱くのは我侭以前にわたしがスレきってるせいとも言えるしねえ。過去を見て最盛期を求めても仕方がない。
このアルバムにはわたしが好きだったChris Cornellはもういないけれど、(ぶっちゃけAUDIOSLAVEにだっていなかったけど、バンドであるぶんまだ引き出されて来る違和感が「人間離れした恐竜のような」ハードロックらしいハードロックバンドとして可能性があると思っていたので、解散は残念だったのですが…SOUNDGARDENが乗り越えられなかった行き詰まりを越えてみればまた浮かぶ瀬もあろうと無茶なことを…)
今また過去の手癖でも貯金でもいい、それを持って新しいChris Cornellが居るんだろう。他の数あるシンガーやバンドのいいアルバムと同じように充分好きになれると思う。
もう神の子じゃないけど名人になったんだね。
要するに彼もわたしもすっかり年老いたわけですよ。いえ彼もと云っては申し訳ないな。彼は熟成したんですね。ええ。
ここまで枯れたアルバムを出されて、わたしだって日々に忙殺されてアルバム発売を忘れるほどに枯れることもあるわけですよ。
前に前情報で怒り狂ってたのは、まだ残ってた色気がそうさせたんですよ。きっとそうだ。
グダグダ言ってますが!一言で申しますと、こういうロッド・スチュワートみたいな有様を、サボってると取るか老成と取るかの差ですよね!
アルバムはいいできなんだから文句言うなというのもあるのかもしれないが。
"Billie Jean"の宗谷岬の崖の上のような暗さと過剰な熱唱や、わたしの好きなUSオルタナどまんなかのチャーミングな"Scar on the sky"なんかを聴いて思いますよ。後者はClap your hand and say yeahがやってても好きだもの。
うっかりSOUNDGARDENのラストアルバム"Down on the upside"と"Carry on"を続けて聴いてしまってこんなエントリをしてしまいました…
