【映画】Jeff Buckley:Grace Around The World / Amaging Grace

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Grace: Live Around the World
Jeff Buckley
Columbia/Legacy 2009-06-02

2004年封切りの伝記映画(+α)ですが、この度ようやく日本版のDVDも出まして観られました。
Chris、Jeff Buckleyのドキュメンタリー映画に出演:Audioslave Fansite in JP

詳しい感想は以下からどうぞ。


"Grace around the world"

"Grace"発表当時のテレビインタビューやショーケースギグなんかをまとめたライブコンピDVD、"Grace around the world"もついています。こっちはまあ必見というほどでもなかった...けど、定番の"Grace" ,"Mojo Pin"はライブごとにアレンジが違う中で、やはりぞわっとするような迫力のテイクも納められていて、やはりこれから成功しようとする若さとかも込みで、Jeffの凄まじいところが出てる感じ。

インタビューでは、「あなたはステキな人じゃない?」と聴かれて、しばし言葉につまりつつ「いや、俺はいつもボロばかり着ているし...髪も手に負えないし...」「そんな、謙遜してるの?」「俺はそんなふうに装ったりしない」とか、マジで返しているのがちょっと笑えた。
この人の場合は謙遜とかじゃなく本気だろうなあと感じる。もうすこし、金銭的なことも含め成功したりして、そういう質問にも余裕な大人Jeffがどんな音楽を聴かせてくれたのかな、とも思ってしまう。
そんなわけで、どこをみても痛々しいような若さを感じちゃうのはファンだから、あはは。

伝記映画"Amaging Grace"

そうしたファンには、伝記映画"Amaging Grace"こそがこの2枚組のメインディスクでしょう。残された本人による演奏風景、インタビュー映像が挟まれる中、メインは周りにいた仲間や友人たちの証言。

アーティストとしての評価を語るのはChris Cornell。多分ソロ1stを出した1999年頃あたりの映像で、こっちもウヒャーってほど若かったよ...。しかも今とは比べ物にならないほど愛想がないし。
結構親しかったようで、邪気なく才能爆発してるところを暗い口調で絶賛していた。そうした、心のきれいさと才能の正比例が好きだったのはわかる気がするが、印象深いのは同年代の人をここまで賞賛しているのは初めて見た...。(次点がEddie Vedder、Andrew Wood)
Chris、Jeff & Chris(Chrisと生前のJeffについて):Audioslave Fansite in JP

彼は、作成途中で遺作となってしまったJeffの2ndの再編集をしていて、この作品は実はJeffが没作品として破棄したマテリアルをまとめた物でもあり、賛否両論だったんだけど、同業者として、改めて残されたものに光をあてたいと思ったんだろうな、と。その気持ちもわかる。

Jeffファンとして出て来た有名なミュージシャンとしては、なんとSebastian Bach。
彼は、Jeffが行方不明の報が入ったとき、JeffのNYでの拠点であるライヴハウスSin-eに息子とともに出かけ、蝋燭をともして無事を祈ったという。
Chrisが本人と親しく、作品や才能を惜しむように愛してたのに比べ、バズの場合はファンというかキッズと呼びたい感じ。
ライヴでは、「死んじまった男の曲だ。最高の曲を沢山書いてるやつだったが」とMCして"Eternal Life"のカバーご披露してました!

この曲はJeffの曲の中では特にアップテンポでグルーヴィ、ロックっぽいんですが、バズは、改めてメタルバージョンにして、音楽にeternal lifeを与えるように歌い継いでいた。
これ、なかなか悪くないので、Youtubeにないかと思って探したんですがなかったです。
オススメですんで機会があればみてみてください。
本人によるライブはこちら(音あんまよくない)。

他にも、現代音楽畑の作曲家や、振付家など別ジャンルのアーティストが、Jeffにインスパイアされた作品を作っている話。
バンドメンバーたちが一様に、失われたものについて辛そうに、寂しそうに語る様子。話題が、その可能性などに触れる時、みなほんとに悲痛な、哀惜としか言いようのない顔をするのが見ていて辛い。

今回はじめて知ったのは、"Grace"はヨーロッパでは評価も高く売れたのだけど(フランスが一番売れたらしい。フランス発の有名な音楽ってだいたいフランスっぽくないけど、フランスで売れるのってフランスでいかにも受けそうなのが多い気がする)、アメリカではさほどでなく、Jeffの受け入れられ方も結構ゴシップ的なものだったということ。
(Jeffの父親はTim Buckley、同じくミュージシャンとして著名。Jeffは一度しか会ったことはないらしいが、顔も才能の傾向も良く似ており、やはり夭逝した)

2作目の作成にあたっては結構なプレッシャーをかけられ、Tom Verlaine(Television。NYerで詩人という共通点かしら)をプロデューサーに迎えて作成されたものは、気に入らなくて捨ててしまって、最初からやりなおすとか、かなり大変なことになっていたと。
そのあとVerlaineはプロデュースを降りるが、Chrisが再編集にあたり拾いあげたのはそれらだったようだ。

事故は、そんな状態から抜け出て、改めて商売のためには音楽はやらないと決意した直後に起こったという。

確かRolling stoneの記者デヴィッド・フリッケが云ったけれど、あの時代はよく人が死んだ、と。
あまり一般化もしてはいけないことだし、雑誌とかでこういうことを書かれていると、ケっと思ってしまうんだけど。
例え話だけれど、昔子供が良く死んだり神隠しにあったことを、子供というのは生と死の境界にいる曖昧な存在だとした、というような話を思い出す。そんな、この世じゃないものが近い、という感覚はあった。日本でもエヴァとか。
冷静に言えば、そういうナイーヴさがもてはやされた時代だった。

Jeffは死に直面することをテーマにしたり、「死を恐れない」という歌詞を使ったりと、陰のある歌を良く歌っていたから、特にそうしたイメージが反復される。死を望んでいたかのように見えるのだ。
バンドメンバーの1人は、「こんなことを言うとJeffのファンに殺されそうだけど」と前置きして、Jeffの音楽は死によって永遠の評価を得たんだという。

そういう側面もあると思う。Jeffに関しては、私も亡くなってからのファンだから。
でもやはり、彼らがそれぞれいかに生き、いかなる作品を生んだということのほうが興味があるね...。
そういうようなことを「蒼天航路」の曹操も云っていたよ!
やっぱファンだから、もしも生きて成功したらどんな変化があったのかとかね...。そんなしんどい制作期間を経て何を出して来たのだろうか、とかね...。
亡くなっていると知っていても、そういう妄想はしたですよ。

燃焼しきった人生だったんだなあとも思うんだけど、同時にまだまだ先があったはずだとも思い、今も残念。
10年20年30年経ってみないとわからないことも多いからね。

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Comments [4]

kaollyさん こんにちは。最近UPが多くってうれしいです。SGのBOX(でも何でも!)本当に待ち遠しい・・・JeffBuckley情報ありがとうございました。あまりCD店に行かなくなったので忘れちゃうんですけどコメント読んだら観たくなりました。つらそうだけど・・・買いですね。

いいえ~、kaollyさんのブログは共感するとこがたくさんあって好きです。 SGはもちろんなんですが、 グランジとは、とか、 突然「蒼天航路」が出てくるとことか! (曹操が大好きです!) またお邪魔しますね!

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